ローテーションをどう読むか?

 

連闘、中1週、3ヶ月の休み明け・・・

競馬のローテーションというのは

その馬によってまちまちです。

 

ガラスの脚と言われる

サラブレッドの繊細な体には

無理なレース選択は禁物と言われています。

 

それは何もサラブレッドに限らず

人間でも働き詰めなら体調を崩すように

一生命体としての限界を超えないためにも

臨戦過程を考えることは

重要なポイントです。

 

そしてこのローテーションは

馬券を購入する上でも

その馬の調子を見抜くための

一つの判断要素になります。

 

そこで今回はこの

ローテーションにスポットを当て

はしくれの見解を

述べたいと思います。

 

☆そもそもローテーションって?

 

ローテーションとは簡潔に言うと

狙ったレースを勝つために組む

競走馬のスケジュールです。

 

これは

ダービーを頂点とする中央競馬で考えると

ダービーを勝つために

どのような過程を辿るか

を考える事でもあります。

 

馬の成長を考えつつ

どの時期でデビューして

どのレースでダービー出走に必要な賞金を稼ぐのか

これを逆算してスケジュールを組む事が

ローテーションを組む

という事です。

 

そしてこのローテーションを組む事にあたっては

今尚様々な試行錯誤が繰り返されています。

 

☆理想的な臨戦間隔

 

では目標とするレースに出走する為には

どれくらいの間隔でレースに使うのがベストでしょうか。

 

実はこれについては

各馬の個性が影響するので

一概には言えません。

 

人間でも休日直後が一番仕事がはかどる人もいれば

何日か業務をこなした方が調子の出てくる人もいます。

 

これと同じで競走馬もそれぞれですが

敢えて理想を言うのであれば

中3~5週くらいが理想的だと言えましょう。

 

☆ビッグレースへの道

 

これが理想的とされるのには

実際に競馬の番組を見れば分かります。

ダービーの前に開催される

皐月賞は4月15日で

本番のダービーは

5月27日開催です(共に2018年)。

 

この間隔は週換算で

中5週のスケジュールですが

やはりこのローテーションの馬が

良績を上げやすいものです。

 

それは何もレース間隔だけが

要因とは限りませんが

それでも主催者が意図するところは

これがベストという判断でしょう。

 

因みに皐月賞の前哨戦である

弥生賞は3月4日で

スプリングステークスは3月18日に開催されています。

これはそれぞれ皐月賞まで

中5~3週という間隔

これがベストと考えられている事を裏づけています。

 

☆過密なローテーション

 

それでは上記とは違って

過密なローテーションの例を

ここでご紹介致しましょう。

 

 

上の画像は高知競馬の

ある馬の馬柱です。

赤枠で囲った細かい数字が

出走レースの日付ですが

それをここに表してみると

過密さがよく分かります。

 

2月21日5着

↓(連闘。週を続けて使うこと)

2月28日3着

↓(連闘)

3月6日3着

↓(中1週)

3月20日10着

↓(連闘)

3月28日7着

↓(連闘)

4月8日(当日)

 

これが中央所属の馬なら

驚かれもするでしょうが

地方競馬では当たり前に見る

ローテーションの一つです。

 

この馬は地方でも下級クラスに甘んじており

勝たなければ殺されてしまうリスクに常に晒されています。

そのため常に走ることが要求されるわけですが

このように地方競馬では

連闘また連闘というのもよくある話です。

 

また崖っぷちの馬ではなくても

かのアイドルホース・オグリキャップ

地方時代は連戦を繰り返し

レースによって鍛えられた事を

あなたはご存知でしょうか。

その事についてもお話致しましょう。

 

☆スポーツ心臓

 

このオグリキャップですが

その強さの秘密は

心臓にあったと言います。

 

以前テレビ放送された

オグリキャップのドキュメントでは

同馬の心拍数は他馬に比べて

かなり少なかったといいます。

 

それは1分間で25~37回で

通常の馬が35~37回という事ですから

これは激しい運動においても

動じない心臓だった

という何よりの証拠です。

 

 

このオグリキャップはGⅠ優勝後に連闘し

ジャパンカップで当時の世界レコードと

同タイムの2着という実績があります。

(そしてその後もGⅠを2勝。)

 

同馬に関しては地方時代に

連戦を重ねた影響もありますが

このようなタフなローテーションを

消化できる下地がある馬なら

過密なローテーションは必ずしも

無理があるとは言い難いです。

 

そしてこのオグリキャップは

そのタフさや強い心臓を得るために

多くの実戦を経験させた

と地方時代の調教師の方が話しています。

 

このような負荷をかけて鍛えられた心臓の事を

スポーツ心臓

と呼び

こういう心臓を持つ馬には

過密ローテも一概に苦とは言えません。

 

因みにオグリキャップは2010年

25歳で亡くなりましたが

競走馬の寿命としては長い部類

に入ります。

 

過密ローテのせいで

寿命が縮まるような事もなかった

と言う事もできるでしょう。

 

このように

過密ローテの良し悪しは

馬の個性によるところが大きいです。

 

☆休養明けの馬

 

それではここからは過密ローテとは真逆の

休養明けの馬について

お話したいと思います。

 

はしくれは過密ローテに関しては

先にお話した通りに

その馬の個性によるものならば

さして問題とは思いません。

ですが休養明けの馬に関しては

話は全く別です。

 

人間でも連日働くより

休養明けが良いタイプもいる

という話をしましたが

毎日している仕事をやるのと

たまにしかしない仕事をするのでは

やはり後者の方がミスや困惑は

多くなると思われます。

 

競馬でいう休み明けとは

何も調教を全くしないで

馬が馬房でカイバをむしゃむしゃ

食べている事とは限りません。

 

一般にレース間隔が3ヶ月以上開く事を

「休み明け」と呼ばれています(競馬新聞など)。

 

 

この根拠は不明ですが

実際にこれくらいの間隔が開いた馬には

調教をこなしていてもレース勘が鈍る傾向

が確かに見受けられます。

 

それはスタートで後手を踏んだり

流れに上手く乗れなかったり

コースの外側に逃避したり・・・。

 

休み明けが敗因として

認知される事はよくあります。

 

そして久々のレースでは

放牧に出されていた馬も多く

こういう馬が太め残りで

レースに出る事もしょっちゅうです。

 

これら太目の馬にとっては

レースで体を絞るのが目的で

こういう一戦を「叩き台」といって

本気度の低い一戦となります。

 

これらは当然馬券を買う

わたしたちにとっては問題ですし

あまり長い休養明け馬は

この点からも狙い辛いです。

 

ですのでこういう馬が出たとき

はしくれが予想する際には

本命に推す事はまず殆どありませんし

それより他に最適な馬が

見つかる事もよくあります。

 

ですが中には長期の休みも

気にならない馬も居まして・・・

その実例もお話しましょう。

 

☆トウカイテイオーの奇跡

 

長期休養明けの馬は

基本的に割り引きが必要ですが

だからといってすぐに馬券から

外すのも考えものです。

 

なぜなら長期休養明けでも

結果を出せる馬もいるからです。

その実例としては

トウカイテイオーが相応しいでしょう。

 

このトウカイテイオーは

引退レースの有馬記念で見事優勝しましたが

なんとこの一戦は

一年振りの休み明けでした。

 

度重なる怪我に泣かされ

前年も一番人気で11着に沈んだ舞台で

まさかの優勝を果たして見せ

多くのファンが涙しました。

はしくれもこのレースをVTRで見ましたが

何度見ても涙が止まりません。

 

それくらい休み明けの

しかも長期の馬は不利なのですが

それを跳ね返すだけのレベルに

トウカイテイオーはあったのです。

 

この馬は無敗の2冠馬ですし

その後の長期休養明けの大阪杯(約1年振り)も

見事に優勝しています。

 

これを見るとラストランも

下地があったというわけですが

突出した能力があれば

長期休養明けでも勝ち切れるという良い見本

です。

 

特にトウカイテイオーは

名馬中の名馬でしたが

そうでなくてもあるレースで

突出した実績を誇る馬が

長期休養明けで出走する場合は

やはり軽視禁物です。

 

この辺り出走各馬の

実績をよく確認しましょう。

 

☆ダートと芝のローテの違い

 

そもそもローテーションというのは

目標となる大きなレースに向かって敷かれるものですが

ダービーを頂点とする中央競馬は芝が主流です。

 

そして芝のレースでは

ダートよりも堅い馬場でスピードを出す事を要求され

相手もわりあい強いので

消耗が激しくなります。

 

そのため

先のオグリキャップはかなり例外的な話で

芝で連闘する馬というのは

多くは見かけません。

 

変わりに

ダートでは先の高知競馬のような

「連闘」を中央でもわりと見かけます。

 

これは大目標を持たない馬や

芝では成績が上がらない馬が

調子が良いうちダートを試した

という場合にも起こりますし

開催が進んで馬場状態が

目まぐるしく変わる芝コースよりも

変化が少ないダート戦では

馬の慣れが見込めるため使われやすい

性質があります。

 

このため間隔が短くなりやすい

ダート競馬のローテーションでは

消耗が危惧されますが

芝コースと同じ見解である必要はありません。

多少の使い詰めに関しては

調子が良ければカバーできる

大まかには考えられます。

 

 

☆ローテーションの良し悪しを見抜く

 

そして実際にある一頭の

ローテーションの良し悪しを見抜くには

相馬眼が頼みの綱

になります。

 

これは

実際にそのローテーションが成功したかどうかは

馬の見た目にまず現れるからです。

 

もちろん時には休養明け馬が

仕上がって見えても走らなかったり

連戦馬がやせ気味に見えても

良績を上げる事もあります。

 

ですがやはり基本的には

仕上がりが良く見える馬は走りますし

その馬の旬や好調は

その時その馬が出走した時点で

見抜けなければなりません。

 

後になって成績や

ローテーションを振り返って

「あの時がピークだったんだな・・・」

と言うのでは遅すぎます。

それでは馬券の足しにはならないのです。

 

ですから

相馬眼を磨く事は

ローテーションの良し悪しを知る上でも

非常に大事です。

 

もちろん一朝一夕では

獲得できない技術ですし

鍛錬も当然必要になります。

それでもあなたが

競馬予想の正確性を本気で考えるのなら

パドックの見方、お教えします!

もぜひご一読いただき

ぜひ相馬眼の上達も図ってください。

 

☆様々な馬を見てきた中で・・・

 

また、はしくれはこれまでも

様々な馬をパドックで見てきましたが

そうして分かった事の一つが

旬を迎えた馬は馬体のピークが持続する

という事です。

 

この状態にある馬の多くは

ローテーションに関わらず

度々同じような高いレベルで仕上がって来ますし

旬に至らないか過ぎ去った馬は

仕上がりが不安定になります。

 

ですので旬でない馬が

前走で仕上がっていると

反動で本番が今一になったり

上積みが殆ど無いというような

事態にもなり得ます。

 

これらの事が分かるようになるまで

はしくれも随分時間がかかりましたが

分かるようになってくると

見返りも増えてきます。

 

ですので

ローテーションの良し悪しを

いち早く見抜くためにも

相馬眼をぜひとも身につけましょう。

 

☆ローテーションについてのまとめ

 

ということで今回は

様々な角度から

ローテーションについて見てきました。

最後にそのまとめをしたいと思います。

 

・ローテーションとは、目標のレースから逆算してスケジュールを組み立てること。

・理想的なローテは、主催者としては中3~5週、馬の個性が重要になる。

・過密ローテはダート馬に多く、タフな馬なら耐えられる。

・過密ローテを調教代わりに使う場合もある。

・休養明けは基本割引き。叩き台のこともある。

・休養明けでも、対象馬の実績が突出している場合は軽視禁物。

・ダートと芝では自然とローテに違いが生じる。

・ローテの良し悪しをいち早く見抜くには、相馬眼が必要。

 

以上になります。

 

ローテーションは一概に

これがベストとは言えませんが

その馬ごとに結果が出やすい

間隔を探りましょう。

 

とりわけその良し悪しを見抜く

相馬眼に関しては

技術を育てる労力や時間も

それ相応にかかりますので

この点を埋めたい方は

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