8冠。
日本競馬史上初の偉業
GⅠ8勝目の記録へ向け
多大なプレッシャーを背負って
挑んだルメール騎手とアーモンドアイ。
ずっとひたむきにレースをしてきた
人馬の姿にきっと神様も
勝利への願いを叶えてくれた
8冠達成の瞬間でした。
ルメール騎手も偉業の達成に
安堵の涙が溢れましたが
そんな天皇賞秋2020の
結果を振り返って参りましょう。
<天皇賞秋2020結果>
優勝馬・・・アーモンドアイ
2着馬・・・フィエールマン
3着馬・・・クロノジェネシス
<天皇賞秋2020予想・印&買い目>
本命◎・・・アーモンドアイ
対抗〇・・・クロノジェネシス
単穴▲・・・ダノンプレミアム
特注☆・・・フィエールマン
買い目・・・◎馬連流し各100円、計300円。
(予想結果=的中:馬連970円)
勝ちタイム=1分57秒8(曇り・良)
前半1000m通過=60秒5
ペース=スローペース(3秒2差)
勝ち馬上がり3F=33秒1(3位)
レース上がり3F=33秒6
クッション値(当日午前7時)=9,7(標準)
☆レース後のまとめ
・優勝馬アーモンドアイは史上初のGⅠ8勝目
・C.ルメール騎手は中央GⅠ32勝目で天皇賞秋3連覇(春秋2連覇)
・国枝栄調教師は中央GⅠ18勝目で当レース2連覇
・アーモンドアイの生産は安平町のノーザンファーム
・ノーザンファームの生産馬が3着独占。天皇賞秋では1997年社台ファーム以来2度目
・ノーザンファーム・宮本俊彦氏「正直ほっとした気持ちというかですね、ルメールジョッキーがインタビューでも涙流されてましたけど、記録がかかったレースで結果を無事に出してくれて嬉しく思っています。今日は特に直線2頭迫ってきましたので、いつもだと圧勝というか強さを感じさせたんですけど、今日はまた別の意味での強さを見せてくれたなって思っています。こういう馬に携われるのは稀なことだと思っていますし、本当に嬉しく思っています。また次も同じような馬たちが出ていくように頑張んなきゃいけないなって思っています。」
・C.ルメール騎手のコメント「(涙ぐみながら)…あまりしゃべれない。…信じられないパフォーマンスですね。今日は日本一になりました。…もちろん強い馬ですけど、毎回乗る時はプレッシャーがちょっと重たいです。本当にGⅠ8勝を取りたかったね。プレッシャー来てた、でも改めてアーモンドアイは凄くいい競馬しました。最後もちょっときつかったけど、よく頑張ってくれました。今日スタートの前とてもリラックスしました。ゲートの中も静かだったし、開いた時は好スタートしました。(最後2頭が追い込んで来たときは)ちょっと怖かったです。今日直線では一人で伸びてくれましたんで、坂上ってからちょっときつくなりました。外の馬来ましたので心配しましたけど、アーモンドアイはむちゃくちゃ強いから、よく頑張ってくれました。この馬でいつも勝つ自信ありますけど、競馬はとても難しいから…いつも新しい馬(ライバル)がいるので、みんなアーモンドアイに勝ちたいから…いつも大っきなプレッシャーです。」
・優勝馬アーモンドアイは好スタートを切った後、先団を見るように3番手で道中もインを開けて進んだ。直線でも手応えよく上がって残り200mで右ムチを入れると、内に少しささりながらも、追いすがるクロノジェネシスと外から来たフィエールマンの猛攻を凌ぎきってゴールに飛び込んだ
・走破タイム1分57秒8は過去10年で6番目の時計で、昨年優勝時よりも1秒6遅い走破時計。芝は内目が荒れていてBコース替わりでも影響が感じられた
・2着福永祐一騎手「スタートは出ましたが、挟まれたのが正直痛かったです。2000mのコース形態上仕方ないことはありますが、あそこがポイントでした。脚を溜めて最後は良く伸びていました。直線が長いのはやはりいいですね。力のあるところは見せられました。」
・3着北村友一騎手「真ん中の枠だったので、スタートだけは出負けしたくないと思っていましたが、駐立は悪く出負けして、外から寄られ、取りたいポジションが取れずに下げる形になりました。馬自身は宝塚記念のときからいい状態を維持していて、精神的にも落ち着いてきて集中して走れる状態でした。強い競馬をしてくれました。とにかくポジションの差ですね、出負けしてしまって申し訳ないです。」
・上位3頭の4コーナー通過順は4→10→9番手
☆はしくれ個人配信「パドックロード」の結果
◎1着→☆3着→▲4着→〇12着でした。
以下馬体診断を実施致します。
まず優勝馬アーモンドアイです。
同馬は今回史上初となる
GⅠ8勝を果たしましたが
非常にふっくらとした全体で
柔らかい筋肉が目立ちました。
バランスもよくボリューム十分で
ふわふわのツヤもまとっていたので
十分優勝できる仕上げだと
納得してコメントを入れました。
最後直線でムチを入れられて
内にもたれることもありましたが
このインの芝が荒れ気味のために
着差以上の価値を感じました。
相変わらず落ち着いた雰囲気で
涼しい目をして歩いていますが
レースに行けばひた向きに走って
頑張ってくれる真の名馬です。
2着馬はフィエールマンです。
同馬はマイナス12kgとなる
馬体重で登場したのですが
腹目も全く細目感はなく
いつも通りの好仕上がりでした。
クロノジェネシスと散々迷って
ライバルを上位に取ったのですが
その2頭が火花を散らし合って
最後も見どころがたっぷりでした。
長期休養明けは慣れたもので
ツヤもよく皮膚も張っていましたから
バランスのよい骨格と合わせて
高い評価ができる仕上げでした。
晩成傾向で未だ馬体が
完成しているとは言えませんが
非常に柔軟な馬体をもった
類まれな素質を持つ馬です。
3着馬はクロノジェネシスです。
同馬は牝馬ということもあって
馬格はあまり目立たないですが
若駒と見紛う程に馬体が
柔らかく見えるのが特徴です。
クイーンカップで見た3歳時の
春からまるで硬さが出ておらず
常に若いままをキープしており
仕上げの妙を感じる馬体です。
トモにも丸みがって柔らかく
いかにも瞬発力タイプですが
ただ切れ味が鋭いだけでなく
持続力の有る脚が使えます。
それが絞れたお腹周りからも
十分感じ取れるところですが
まだ完成したとは言えないので
更に上を目指せると思います。
ということで・・・
今週はアーモンドアイが勝って
競馬界で期待された記録は
全て滞りなく達成され
興奮と安堵に包まれました。
スーパーホースがこうも乱立し
しかも期待に応えるというのは
はしくれ20年の競馬歴で
未体験の事象でもありました。
まだまだ未知のことが沢山あり
それゆえ予想も難しいですが
いつも新鮮な競馬の魅力を
お届けしていければと思います。
ここからは年末に向け非常に
熾烈な戦いが待っていますが
競走馬たちの努力に負けずに
結果を出したいと思っています。
パドックロードの会員様
今ご覧下さっているあなたへ
心よりの感謝を申し上げつつ
また来週に臨みたいと思います。
今回もご覧下さいまして
誠にありがとうございました。
*はしくれの相馬眼の秘密は―
*天皇賞秋ワンスリー、アルテミスステークス3着独占。パドック予想は―