芝状態と芝適性。知らないと損をする?

 

競馬予想をやっていると

とても気になる芝状態ですが

当然ながらレース結果に

大きな影響力があります。

 

あなたは

日本の競馬では2種類の芝が使われ

その特徴から得意不得意が存在するのをご存知ですか?

 

芝状態を把握するのは

競馬予想に必須ですから

今回はこの

競馬場の芝についての理解

を深め

競馬の収支改善にぜひ

役立てて参りましょう。

 

☆「野芝」と「洋芝」2種類の芝について

 

まず、日本の競馬で使われている

芝の種類についてですが

先述のとおり

大きく分けて2つの種類

があります。

 

その一つ目が

「野芝」

と呼ばれる日本の在来種ですが

これは日本の気候に最も適した種類の芝生です。

 

草丈は短いですが

生命力は非常に強く

座るとちくちくするような

硬い葉が特徴です。

 

それに対してもう一種類が

「洋芝」と言われるもので

こちらは寒冷地を好んで生育する品種であり

日本では北海道が生育適地になっています。

 

名前どおり明治時代に持ち込まれた外来種

暑さには弱いものの

伸びが早く草丈があり

野芝と比べてクッション性が高いのが特徴です。

 

 

☆野芝と洋芝の必要性

 

そもそも日本の競馬にはなぜ

「野芝」と「洋芝」の2種類が必要

なのでしょうか。

 

実はこれには明確な理由があります。

それは

野芝は気温が低くなると休眠してしまうから(-.-)zzz

です。

 

この野芝は生育適温が25~35℃と高いため

日本で自生するにはとても適した品種です。

ですがその代わりに寒くなると成長が止まってしまい

色も緑から黄色くなって枯れてしまう難点があります。

 

この為

冬場の競馬開催は野芝だけでは施行されず

洋芝も生育させてきれいな馬場を保つ

のです。

 

この時、野芝と洋芝が混生状態になりますが

これを「オーバーシード」馬場と言って

冬場はこの状態で施行されます。

 

一見同じに見える芝でも実は状態が全然違う。

おそらく競馬初心者の方は

この事実に気付かないでしょう。

 

実際競馬予想を始めて

しばらく経つまでのはしくれは

この「芝生」に意味があるとは思ってもみませんでした。

 

その後色々知識をかじって

初めて知ったわけですが

こうなると予想因子に

「芝適性」が必要です。

 

最初は野芝と洋芝で

どれほど違うか疑問でしたが

知れば知るほど思った以上に影響力を認識しました。

 

 

☆洋芝の鬼・エリモハリアー

 

はしくれは様々な名馬から

競馬を学んできましたが

その中でもとりわけ

「洋芝適性」を学んだ名馬がいます。

 

その馬の名はエリモハリアー

 

函館記念で同一平地重賞3連覇を達成した馬ですが

この馬こそまさに

「洋芝の鬼」

と言って良い馬でしょう。

 

同馬は引退するまでに

63戦9勝を挙げ

2歳から10歳まで走り続けた

非常にタフな特徴の馬です。

 

そしてこの

9勝の内6勝が洋芝のみの函館・札幌競馬場

であり

特に函館記念の3連覇はどれも強い内容でした。

 

函館記念最初の制覇の

2005年が6番人気で

次の年が1番人気、3年目が7番人気。

この3年目は休養明けの前走が11着で

ピークを過ぎたと思われたため人気が薄くなっていました。

 

ですが、きっちり差し切ります。

もう強いの何の。

はしくれはしかとこの目にその走りを焼き付けました。

 

人気薄でも激走していた

このエリモハリアーですが

しかしこの後は勝利する事無く

引退してしまいます。

 

函館では輝かしい記録を

打ち立てた同馬でしたが

オープンでの勝利実績は

この函館だけでした。

 

同馬はつまり最高の洋芝(函館)適性の持ち主だったのです。

 

 

先に述べてしまいましたが

洋芝のみの競馬場は函館・札幌の二場のみです。

それは

寒冷地では野芝が生育できないからです。

 

その逆に他の競馬場では

基本的に「野芝だけ」

野芝が休眠期間に入る秋~春が「オーバーシード」です

 

これらの事を学んでいくと

芝コースは一年中、色んな状態になっている

という事が分かります。

 

ある時は野芝だけ

またある時はオーバーシード。

北海道では洋芝だけ。

これは芝レース予想特有の難しさにも繋がっています。

 

しかし

この芝状態の違いと馬の適性を見極めなければ

エリモハリアー連覇の結果も

的中には変えられないのです。

 

では芝適性を見極めるには、どんな方法があるでしょう?

 

そこではしくれが知る簡単な方法を二つお伝え致します。

 

 

☆芝適性を把握する方法

 

まず一つ目は

その馬の実績から得意競馬場を把握する

というものです。

 

これは競馬新聞を見れば一発で分かるのですが

馬柱の下欄の

「コース実績」

を見る事で分かります。

 

 

これは東スポの競馬欄ですが

赤枠には

「東芝成績」「3-1-1-0」

と書いてあります。

 

「東芝成績」「東京競馬場の芝成績」

という意味であり

「3-1-1-0」1着3回、2着1回、3着1回で4着以下なし

という意味です。

 

つまりこれを見るとこの馬は

東京芝巧者と言えそうです。

(詳細は競馬新聞の読み方を大公開!プロが教えるコツとは参照。)

 

また、新聞を買わなくてもJRAのホームページ

いつでも対象馬の実績を閲覧する事ができます。

そこから得意な競馬場(芝)かを

判断しても良いでしょう。

 

次の2つ目が

対象馬が実績を上げた時期を確認する事です。

 

同じ東京競馬場でも

芝状態は違いますから

野芝だけの時期なのか、オーバーシードの時期なのか

対象馬が実績を上げた時期の確認が必要です。

 

これを確認する方法は

JRAのホームページで馬名検索をする

と良いでしょう。

対象馬の出走履歴を細かくチェックする事ができます。

 

新聞で目星をつけてから

ホームページで確認すれば

対象馬の芝適性をきちんと調べる事ができますね。

 

 

☆洋芝適性を見抜け

 

では今度はエリモハリアーのような

洋芝巧者を発掘する方法

についてです。

 

先程お伝えしたように

コース実績から見抜く方法もありますが

実はまた別の方法もあります。

そこでまず、下記の事実をご覧下さい。

 

函館芝2000mのレコードタイムは1分57秒

東京芝2000mのレコードタイムは1分56秒1(2018年2月現在)

 

この数字どおり

洋芝の函館よりも

野芝の東京の方が速いタイムが出る

のが通例です。

 

となれば求められる資質は当然違ってきますよね?

それに

コース実績が無い馬は過去のデータが有りませんから

なにか適性を見抜くための手掛かり

が欲しいですよね。

 

そこで

どんな馬が野芝向き

どんな馬が洋芝向きか。

 

それについてのはしくれの予想法

ここから詳しくお伝えすると致しましょう。

 

 

☆洋芝適性と馬体重の関係

 

一般論では野芝向きなのはスピードタイプの馬であり

洋芝に向いているのはスタミナタイプと言われます。

これだけ聞いて「へえ」と言うには

理論が漠然としています。

 

そもそもどんな特徴の馬がスピードタイプなのかとか

何をもってスタミナタイプと言うのか全く分からないからです。

 

そこで相馬眼を磨いてきた

はしくれの見解を言えば

体が大きく筋肉質で馬体が重いのがスピードタイプで

体が小さくまとまっていて馬体が軽いのがスタミナタイプ

というように分類できます。

 

もちろんこれは全ての馬に

当てはまるようなものではありませんが

大体の特徴としては

掴んでいると思います。

 

そして

馬体の重さとしてはどこがボーダーラインか

と言うと・・・

現時点では

500kg前後がそのライン

と言えるでしょう。

 

そこで

函館を得意としている馬は体が本当に小さいのか?

という疑問を

馬体重から検証して参りましょう。

 

近年の

函館記念の歴代勝ち馬

を紹介します。

(過去7年分:記事作成2018年2月~2020年6月追記現在)

 

2019年マイスタイル・462kg

2018年エアアンセム・500kg

2017年ルミナスウォリアー・478kg

2016年マイネルミラノ・486kg

2015年ダービーフィズ・448kg

2014年ラブイズブーシェ・460kg

2013年トウケイヘイロー・492kg

(平均:475,14kg)

 

一番重いエアアンセムでも500kgギリギリの馬体重ですね。

更に先述の洋芝の鬼・エリモハリアーの馬体重は

大体450kg~460kgでした。

 

では、これに対しては同じ2000mの

天皇賞秋(東京)の勝ち馬を並べて参りましょう。

 

2019年アーモンドアイ・480kg

2018年レイデオロ・482kg

2017年キタサンブラック・542kg

2016年モーリス・514kg

2015年ラブリーデイ・486kg

2014年スピルバーグ・506kg

2013年ジャスタウェイ・498kg

(平均:501,14kg)

 

どうでしょう。

500kgを超える馬が3頭を数えています。

函館記念勝ち馬では

エアアンセムただ一頭だけでしたね。

 

天皇賞秋の勝ち馬の中では

一番小さいラブリーデイでも486kgあり

このような因果関係が浮き彫りになっています。

 

そして

洋芝といえばやはり本場「西洋の競馬」ですが

ここでもやはり同じような結果が現れているのです。

(詳細は凱旋門賞で日本馬が勝てない理由参照。)

 

さて、以上のような結果から

馬体重が芝適性の予想に役立つ事が分かります。

実際には相馬眼を

駆使すべきだと思いますが

相馬眼の習得は一朝一夕では成し得ません。

 

ですから

実績の無い馬の洋芝適性を考えるときは

馬体重を予想の一助に

してみてはいかがでしょうか。

 

 

☆進化する芝

 

それではここからはもうひとつ

「新種の芝」

についても紹介したいと思います。

その名も「エクイターフ」です。

 

この「エクイターフ」とは

どんなものかと申しますと

地下茎の密度を濃くした、えぐれにくい野芝の一種です。

 

従来の野芝よりも

耐久性に優れているため

芝が荒れやすい福島競馬場に最初に導入されました。

 

このエクイターフは顕著に馬場の改善に役立っており

今では福島の芝はきれいで

昔のような外差し馬場は見られなくなってきています。

 

元騎手の中舘英二さんが

荒れた内の芝を避けて

捌く技術が素晴らしく

福島で度肝を抜く騎乗を何度も披露してくれましたが

それももう昔話のひとつになろうとしています。

 

この芝は

JRAが開発にも関わっており

JRAの芝に対する情熱を感じられます。

 

因みにこのエクイターフの導入は

2008年の事でした。

開発からおよそ10年の年月がかかっています。

 

この事例一つとっても

お分かりいただけると思いますが

中央競馬は芝のレースを

とても大切にしています。

 

予想する側から見れば非常に手を焼く相手なのですが(^^;)

やはりきれいな芝の緑は

かけがえのない潤いですね。

 

因みにこの「エクイターフ」は

普通の野芝と考えて

現状問題ないと思います。

 

☆最後にまとめ

 

という事で今回は

芝状態と芝適性について

お伝えして参りました。

芝には色んな意味があります。

それをきちんと把握しながら

競馬予想に臨みたいですね。

 

それではここで最後にもう一度

内容をまとめます。

 

・芝には「野芝」と「洋芝」の2種類の芝がある

・野芝は硬く、洋芝は柔らかい

・野芝は時計が速くなり、洋芝は時計がかかる

・芝適性はコース実績、実績を上げた時期が重要

・芝適性が未知の馬は馬体重を参考に

・新種の芝の開発など改革にも要注目

 

以上です。

 

これらの事を頭に入れて

ぜひ「競馬の収支改善」を図りましょう。

今回もご精読下さいまして

誠にありがとうございました☆

 

*「スタミナのある馬体」についても収録―

「シークレットオブパドック」




投稿者: はしくれ

現役のプロ競馬ライターです。パドックが一番得意で、JRA全場を踏破。地方・中央問わず競馬が大好きで、ブログを通じて収支改善のお手伝いをしたいと思います。

「芝状態と芝適性。知らないと損をする?」への2件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です