はしくれ
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目次
リアドの新馬戦。際立つ強さ
レース面から見る期待
まずスタートですが同馬は5分のスタートから早速折り合います。ゲートで暴れる素振りも見せずにすっとポジションとれる辺りには、パドックの周回から見せていた落ち着きを十分に感じました。
好スタートを切ったのは牝馬のトルナヴァという素質のある馬で、後に解説しますがこの馬はパドックの評価は2番手でした。ライバルとして相応しい相手で非常に厚みのある馬体ですが、この馬がスタートを決めたことで、リアドの強さが際立ってきます。
これは前半の3ハロンですが各馬のポジションが決まってくると、リアドは4番手を進みながら壁を作らなくても折り合います。序盤は36秒7など、かなりのスローペースであったので、すっと折り合えたことは従順な同馬の落ち着きが察せられます。
そして何よりこの時点としてはあまりに目立つ好馬体にあって、まるで重賞馬が出ているような、それくらいの迫力がありました。レース中でも相馬マニアである、はしくれの心臓を揺さぶります。
道中は4ハロンの比較では2秒4差のスローペースとなり、タケトンボが離して逃げたために、後続は相当なスローでした。このあと菊花賞でも逃げていたタイトルホルダーが勝っていますが、この日の阪神の馬場を思えば外差しを決めるのは厳しいです。
その上このタケトンボも中々馬体の仕上がりが良かったですし、スタミナタイプの馬でもあるため粘っても不思議ないところでした。こうなると2番手から押し上げるトルナヴァが優勢に映りますが…
4コーナーでぐっと差を詰めるといつの間にか前を呑み込んでいき、坂に入ると手応え十分に前の2頭を離していくリアド。馬場はまだ内側が良いですからペースを含めても強気でしたが、力の違いを見せつけるようにグングン末脚を加速させます。
こうなるとトモの面積も広く中身の詰まっている同馬にとり、エンジン性能で捉まえられるライバルは見られないところでした。あとはスピードの惰性にまかせて悠々とゴールへと駆け抜けます。
最後は手綱を緩める余裕で3馬身の差をつけての快勝。2着馬が好スタートからインをロスなく回った馬であったため、ロスがありながらこうした競馬で差し切った強さは特筆でした。
またこの新馬戦の番組では昨年勝っているシャフリヤールが、ダービーを制していることからも非常に大きな価値を感じます。上がりタイムは33秒5、3番手から最速を計時し、最後も一杯に追ってはおらず底知れない力を感じました。
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またリアドは先日マカヒキでも復活勝利を達成している、友道康夫厩舎の管理馬で、この点も見逃せないところです。
同厩舎は中長距離路線で無類の強さを発揮しますから、伸びのある馬体面から推しても、クラシックの有力候補でしょう。
また鞍上もコントレイルに乗り3冠達成の福永騎手で、否が応でもクラシックに向けて期待感の膨らむところでしょう。
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馬体面からの期待
同馬を見てまず声に出したのは「うっわ!いい馬っ!!」という言葉でした。はしくれは馬を見比べるときにしょっちゅう独り言を喋りますが、潜在意識がこぼれ出るくらいデカい声が口をついて出ました。
前後肢の整ったバランスに、柔軟性に満ち溢れる背中、薄い皮膚感にフワフワに光る上質な筋肉の浮く質感…。いきなり重賞に出ても通じる、そんな感想を抱けるくらいの、あまりにも期待できる仕上がりにその後は逆に絶句していました。
これは絶対コメントが要るなと、意気揚々と打ったところですが、これほどの勝ちっぷりをしたことはまた驚くばかりの結果でした。現時点でも殆んど状態に何か言うところのない馬体ですが、トモや全体はまだ成長して、ひと回り大きくもなりそうです。
2歳馬としては垢抜けたような特別なバランスを感じますし、さすがは「ディープインパクトの馬」と言って差し支えないところでしょう。ディープ産駒の大物の予感を感じさせてくれる仕上がりでした。
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リアドの馬体は瞬発力にもスタミナにも良いものを感じます。小回りも利きそうな馬体なので競馬場も選ばない馬でしょう。このバランスを維持しつつどうして成長していくのか楽しみです。
2着馬トルナヴァも良い馬だった
そしてもうひとつ伝えたいことは全体のメンバーレベルが高く、特に2着馬のトルナヴァもかなり素質の高い馬ということです。
同馬は牝馬でありながらかなり幅のある馬体を披露していて、背中も真っすぐでバランスもよく、非常に力強い馬体でした。ややパワータイプでもありますから坂は味方に付けられる馬体で、それでいて最後離されたことは相手が悪かっただけのことです。
馬体重も480kg、恵まれた馬格をしていますから、外国産馬の骨太に見せるトモの広い個性も光りました。直飛節でスピードの乗りがよく、持続力に富んだタイプですから、直線の長いところも結果を求めて行ける馬だと思います。
父馬のロペデヴェガはフランスのダービーを制している馬ですが、線の細さも見られない産駒で、同馬は軽い馬場も合いそうです。同馬の活躍如何によっては持ち込み数なども増えそうですし、牡馬でもどんなタイプが出てくるか、この点も楽しみな血統です。
3着馬は珍名馬タケトンボ
それから3着タケトンボですが、同馬は人気薄馬ではあっても馬体はしっかりと出来ていました。ご覧の通りスラリと見せていて非常に無駄のない馬体でしたし、2歳新馬戦だと考えればバランスも良いので気になりました。
多少厚みが無いことも含めて逃げる展開は合っていましたし、坂では下がってしまったのですがしぶとい脚を繰り出していました。牝馬で細身の馬体であるのはむしろ好感が持てるものですし、成長してくれば距離適性も自在で楽しみな馬と言えます。
そしてもう一頭気になったのが…
そしてもう一頭気になったのが2番人気馬のアルファヒディです。
同馬は今回非常に馬体に厚みが見られる仕上がりでしたが、今回はスタートが決められずに後方からの競馬になりました。2歳馬ですし新馬戦ですからこういったことも起こるものですし、それでも最後は差を縮めたのでやはりスピードはあると思います。
体型的には中距離以下でのスピード勝負が合うタイプですが、上りも最速を計時しており次走以降にも期待が持てます。池江泰寿厩舎の管理馬でもっと引き締まってくるはずですし、今回は多少太かったために前進は必至の様相でしょう。
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新馬戦こそは馬体が一番
今回は阪神の新馬戦でクラシックを想像できるような、大物感あるリアドの勝利にクローズアップした一戦でした。
同馬は血統的にも半姉にギルデッドミラーがいるものですし、父ディープインパクトということで、かなり注目される存在です。
それが調教や期待に伴い人気を押し上げたところでしたが、やはり一番はっきり分かるのはパドックだとはしくれは思います。
当ブログの有料配信では新馬戦も配信中(2021年10月26日現在)ですので、ぜひプロの見た相馬眼予想も参考にしてもらいたいものです(パドック速報・はしくれの「パドックロード」開幕!)。
この新馬戦がいつか伝説の新馬戦となるかも知れませんし、相馬眼を磨き抜いてじっくりこれからも楽しんで参りましょう!
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