リオンリオン―馬体の殿堂(13)

 

優勝馬リオンリオン(牡・3歳)

2019年4月27日(土曜日)

11R 青葉賞(GⅡ)

東京芝2400m(小雨・稍重)

走破タイム:2分25秒0(ハナ差)

馬体重:480kg(+4kg)

 

横山典弘騎手騎乗

松永幹夫厩舎所属

ノーザンファーム生産

単勝5番人気(10.5倍)

パドックロード評価:☆

 

第13回の選出馬は

稍重馬場の青葉賞を制し

一躍ダービーの注目馬になった

3歳馬リオンリオンです。

 

 

ふわふわ感のあるツヤに加えて

引き締まってシャープな輪郭を持ち

外目をしっかり周回する姿に

好調を感じさせたリオンリオン。

 

500kgを超える馬体の馬が

ピンシェル一頭という中にあって

大きさを十分に感じられた

この日の同馬の仕上がりでした。

 

基本的に東京競馬場のターフは

広くコーナーリングがスムーズで

最後の直線も長くスピードが出る

雄大な馬体の馬が強いです。

 

とはいえただ大型なら良いわけでも

厚みがあれば良いわけでもなく

できれば同馬のような輪郭の

シャープさが欲しいところです。

 

若駒はこのあたり緩い輪郭で

垢抜けていないことが多いですから

同馬は完成度の高さから見ても

一枚上の存在でした。

 

 

これで肩にもう少しボリュームが

加わって全体に幅が出れば

更なる上昇を果たす可能性も

十分有ると思います。

 

バランスの良さはさすがは名門

ノーザンファーム出身という感じで

近親の中では母母トゥザヴィクトリーの

馬体に近いと感じています。

 

トゥザヴィクトリーはオークスで2着(ハナ差)

エリザベス女王杯を制していますし

トゥザグローリー、トゥザワールドらの産駒も

この距離が得意でした。

 

これら叔父にあたる馬たちとも馬体が

非常に似通っていると思いますし

完成早で持続力ある馬体で

今後も期待できる骨格です。

 

 

この一戦では逃げて優勝を

見事に果たした同馬ではありますが

特に逃げに徹しようとしなくても

馬体的には問題ないと思います。

 

持久力タイプと言い切れるほどに

背中が長く見えたりもしませんし

絞れた全体と切れ長な胴から

末脚も活かせるタイプに映ります。

 

脚質や距離適性は気性面も

影響することがよくありますから

気分よく走らせられるポジションで

落ち着けられればそれで良いのでしょう。

 

管理する松永幹夫調教師も

これくらいの馬格の馬と相性がよく

遠征でも安定して結果を出す

仕上げの上手な調教師です。

 

騎手時代ヘヴンリーロマンスで勝った

天皇賞秋が忘れられませんが

名手が名トレーナーになったことは

一ファンとしてとても嬉しいです。

 

さてそんなリオンリオンの活躍に沸いた

青葉賞2019でしたが

パドックロードの配信結果としては

以下のような結果になりました。

 

 

☆1着→〇2着→◎3着→▲4着でした。

 

この一戦は上位拮抗の中で

評価に悩み抜いた配信でした。

 

本命◎ピースワンパラディ

対抗〇ランフォザローゼス

単穴▲キタサンバルカンも

どれもはしくれ好みの馬体でした。

 

最後におまけとしてこの4頭の

馬体画像を掲示しておきますので

上位に来た仕上がりの馬たちを

じっくりとご覧になって下さい。

 

まず優勝馬リオンリオン(5人気)

 

 

次に2着馬ランフォザローゼス(1人気)

 

 

3着馬ピースワンパラディ(3人気)

 

 

4着馬キタサンバルカン(6人気)

 

 

キタサンバルカンだけ騎乗前に

上手く撮影ができませんでしたが・・・

 

あなたはどの馬がお好みですか?

 

ちなみにこのレースは稍重馬場で

少し時計がかかっていますが

馬体の見極めのポイントについては

良馬場のときとなんら変わりません。

 

パドックの見方、お教えします!

で伝えている通りに見ていますので

相馬眼上達の参考にぜひ

ご覧いただければと思います。

 

それでは今回の馬体の殿堂

第13回の選出馬は

青葉賞2019(GⅡ)を制した

3歳馬リオンリオンでした。

 

Lion(リオン)=ライオンの名を繰り返す

獅子奮迅の活躍に期待しつつ

その咆哮を忘れないためにも

ここに留めておきたいと思います。

 

*殿堂馬選出ルールは

馬体の殿堂―序章から

第12回選出馬は

アルクトス―馬体の殿堂(12)

第14回選出馬は

ラヴズオンリーユー―馬体の殿堂(14)

をご覧ください。

 

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