サンライズノヴァ―馬体の殿堂(3)

 

優勝馬サンライズノヴァ(牡・4歳)

2018年6月9日土曜日

11Rアハルテケステークス

3歳以上オープン

東京ダート1600m(晴れ・良)

走破タイム:1分35秒3(3/4馬身差)

馬体重:530kg(̠̠-6kg)

 

戸崎圭太騎手騎乗

音無秀孝厩舎所属

ヤナガワ牧場生産

単勝1番人気(2.1倍)

パドックロード評価:◎(コメントあり)

 

第3回の選出馬は

アハルテケステークス優勝馬

サンライズノヴァです。

 

堂々とした風格

パドックの外々を悠然と回る歩様

そしてメリハリのある馬体に

均整の取れた体つき・・・

 

オープンを勝つに相応しい

馬体をしています。

 

音無厩舎の特徴としては

成長を待つ馬体づくりで

晩成傾向のある馬の

才能開花に長けた厩舎です。

 

同馬の馬体はマイラーというより

中距離万能型と言えますが

成績的にはマイラーという評価が

浸透しているところです。

 

実際には1800mで

勝ち星を挙げていますし

はしくれの見立てでも

2000mは持つと思います。

 

そして今回の選出にあたっては

同馬が発汗が目立つにもかかわらず

良績を上げた点も重視しました。

 

はしくれは

パドックの見方、お教えします!

で既にお伝えしている通り

馬体を見る時の注意点として

発汗などは

「枝葉末節に過ぎない」

とお伝えしてきました。

 

そこで今回のアハルテケステークスの

画像をもう一度ご覧下さい。

 

 

ゼッケンの下からのぞく

白い汗が見えますが

これはラセリンという糖タンパクが

含まれているためにこうなります。

 

発汗をパドックの見極めに

用いる方も大勢いますが

はしくれはあまりこの点を

重要とは思いません。

 

馬は汗っかきな動物ですし

何万回とパドックを見てきて

この点を気にしてみた結果

成績は良くならないばかりか

かえってマイナスのことも

多かったからです。

 

「発汗しているからマイナス」

ではなく

馬体が太目で汗をかくとか

細化した上に汗をかくなど

結局は馬体面の変化の見極めが重要です。

 

汗に頼ってこの点をむしろ

見極められない方が危険で

汗を判断基準にするのは

良い方法とは言えません。

 

因みにこのときのはしくれの

パドックロードの配信結果は・・・。

 

 

◎1着→▲5着→〇12着→☆15着でした。

 

パドックの1周目から

同馬は圧倒的な存在感を放っていました

レースでは出遅れて

最後方からのスタートになりました。

 

その上トップハンデの

57.5kgを背負いましたが

最後は大外を振り回しながら

ごぼう抜きの快勝でした。

 

コメントとしては

「好仕上がり」

の評価ではありましたが

「一頭抜けています」

の方が良かったかと思います。

 

同馬を選出したことによって

第1回、第2回と

ノーザンファーム生産馬の選出から一転

ヤナガワ牧場生産馬の選出となりましたが

同牧場はコパノリッキーと

キタサンブラックを近年生産しており

同馬主のサンライズバッカスは

2007年フェブラリーステークスを

優勝した過去があります。

 

偶然結果が出たのではなく

日高の馬産も計算の中で

活躍馬は現れています。

 

今年2018年のCBC賞優勝馬

アレスバローズも同牧場生産馬ですし

それを知る上でも取り上げたい

今回のサンライズノヴァでした。

 

包容力のある馬体に

柔軟性の高い筋肉

バランスの良い体つきは

社台系の馬に見劣りません。

 

相馬眼を養う中でも

決して競馬界が社台だけでは

語れないということが

実によく分かります。

 

社台が競馬の「中心」なのは

間違いない事実ですが

出身牧場だけでは競馬は

決まらないという良い見本です。

 

色々な牧場の挑戦の蹄跡を

パドックに現れる馬から知ることができます。

相馬眼の上達を図り

より深く競馬を楽しみましょう。

 

*殿堂馬選出ルールは

馬体の殿堂―序章から

第2回選出馬は

トゥザクラウン―馬体の殿堂(2)

第4回の選出馬は

レッドオーガー―馬体の殿堂(4)

をご覧ください。




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