1998年毎日王冠での騎手の選択

 

皆さんこんにちは、はしくれです。

今日は前回に引き続き、

騎手の馬選び

についてのお話をさせて頂きます。

どうぞよろしくお願い致します。




騎手がAとB、どちらの馬に乗るか選択しなくてはならない時、

騎手は乗る馬をまず間違えない

というお話を前回はさせて頂きましたが、

もちろん騎手も人ですから、

100%上手く行かない事もあります。

 

そこで今回はその実例として、

1998年に行われた、

GⅡ毎日王冠

を例に上げて説明したいと思います。

 

この日の入場人員は13万人

今年のGⅠ日本ダービーが12万3779人という数字を見れば、

GⅡでありながら、

この一戦がいかに注目されていたか

がお分かり頂けると思います。

 

主役は稀代の逃げ馬サイレンススズカ

そして2歳王者のグラスワンダー

NHKマイルカップの覇者エルコンドルパサーでした。

 

どの馬も歴史に名を残す超ハイレベルな名馬ですが、

この時、話題になった一幕があります。

それは、

グラスワンダーとエルコンドルパサー、どちらの馬を騎手が選ぶのか

という話題です。

 

この両馬の主戦を務めていたのは、

鋭い判断と果敢な仕掛けを得意とするベテラン・的場均騎手。

的場騎手はこの時、

グラスワンダーを選択するのですが、

どちらかを選択すれば、

もう一方の馬とは次からはコンビ解消となる

非常に厳しい選択を強いられていました。

 

ましてどちらも特別な名馬になる器を持った馬

的場騎手の悩みは相当に大きかったと思います。

 

そしてそんな騎手の悩みを掻き消すように、

ついに当日、決戦の火蓋は切って落とされたのですが・・・。

(レース動画は こちら からご覧下さい。)

 

 

レースの結果、的場騎手が選択したグラスワンダーは、

直線早目に仕掛けて失速し、5着。

骨折からの休養明け初戦

がこのレースでは、致し方ない結果だったと思います。

そして、手放したエルコンドルパサーの方が2着・・・。

無情な結果となりました。

 

この結果だけ見てみれば、

的場騎手は乗る馬を間違えてしまった

とも取れますが、

実はこの話には続きがあります。

 

グラスワンダーと的場騎手はこの年、

一年の総決算である有馬記念に出走し優勝

を果たします。

その後も宝塚記念、2度目の有馬記念優勝と、

時の名馬として一時代を築きました。

 

一方、エルコンドルパサーはジャパンカップを勝利、

蛯名騎手を背に渡仏し、

イスパーン賞、サンクルー大賞典と2つのGⅠも制し、

世界最強馬モンジューとの激戦の末に、凱旋門賞で2着

と世界を驚かせます。

 

まだこの頃の日本馬は、

海外でようやく成果を上げ始めたばかりの頃で、

本場である現地からは、この走りに

「今年は凱旋門賞馬が2頭居た」

と賞賛されたというエピソードまで生まれました。

 

このように2頭のその後を見るにつけ、

どちらを選んでも成功したが、どちらも捨てがたかった

という騎手の気持ちが痛いほど分かります。

 

そして、的場騎手とグラスワンダーのその後を見れば、

決してこの時の判断が間違いとは言えなかった

事もお分かり頂けると思います。

 

 

ここではしくれが言いたいのは、

騎手は長い目で見ても、その馬の特質を掴んでいる事が多い

という事です。

ですから、短期的には間違えて見えても

長い目で見ると更に騎手の乗り間違いは少ない

と言えます。

 

私達競馬ファンとしては、

競馬予想をする際は、騎手がどの馬を選ぶか

という点は非常に気になるところです。

そして、その要素が予想の手助けになってくれる事も

見逃せない事実です。

 

もし、競馬予想に迷ったとき・・・

騎手がどの馬を選んだか

に注目してみるという方法を、

はしくれは今回特に、お勧めしたいと思います。

 

*競馬に関わる「人的要素」を馬券に活かす方法としては、以下のような方法もあります。もしご興味がおありでしたら、ご一読下さい。)

職人競馬論




投稿者: はしくれ

現役のプロ競馬ライターです。パドックが一番得意で、JRA全場を踏破。地方・中央問わず競馬が大好きで、ブログを通じて収支改善のお手伝いをしたいと思います。

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