去りゆく種牡馬、変わりゆく馬体

 

名種牡馬の死。

 

2019年7月30日

ディープインパクトの訃報から束の間

8月10日にはキングカメハメハが

追うようにこの世から旅立ちました。

 

現役時代から競馬界を背負っていた

名馬2頭がこの世を去ったことにより

これから数年後の血統事情は

大きく変わっていくことでしょう。

 

優秀な2頭の現役時代や

種牡馬成績は特筆ものでしたが

ここでは敢えてそのことには触れず

別の角度から捉えたいと思います。

 

そう

はしくれに求められていることは

いつでも馬体のことですから

これからの競走馬の馬体事情

考察していきたいと思います。

 

 

☆小柄な馬が多かったディープ産駒

 

キズナがダービーを制したときも

よく言われていたフレーズでしたが

ディープ産駒は本来小柄馬が多く

瞬発力タイプが目立っていました。

 

父であるディープインパクト自身が

牡馬としては小柄な馬体でしたから

種牡馬になってあまり大型の馬を

出さなかったのは納得できます。

 

小柄だからあまり走らないかと言えば

数字の通りそんなことはまるでなく

あちこちの競馬場で存分に

子どもたちが活躍していました。

 

ディープインパクトの現役時代は

あまり見栄えのしない馬に感じて

「あれでよくこんなに走るなあ」

感心したのをよく覚えています。

 

この頃は相馬眼もまだまだで

教えられることが多かったですが

今になれば類まれな柔軟性が

飛び抜けて目立っていた馬でした。

 

「全身バネのような馬体だ」とは

まさにディープインパクトのための言葉で

小柄ながら圧倒的な走りは

誰の目にも光っていたと思います。

 

あの強かったダービーの時でも

「インティライミの方が強そうだな」

思っていた自分を反省する

今日この頃のはしくれであります。

 

さて、そんなディープインパクトでしたが

はしくれが思う代表産駒は

やはりパドックの見方、お教えします!のモデルの

サトノダイヤモンドです。

 

この馬は父には似ても似つかず

見るからに好馬体の馬でしたが

ディープ産駒では大柄なほうで

500kg超の馬格があります。

 

種牡馬としては未知数ですが

この恵まれた馬格が伝えられれば

第二の馬生も十分に成功を

掴み取れると感じられる器です。

 

またディープ自身に似ている子どもを

考えてはみたところでしたが

やはりGⅠで活躍するとなると

父より大柄な馬が目立ちます。

 

そういう意味では大型馬ではない

現役馬のワグネリアンがこの父に

最も似た感じのする馬だと

思えなくもありません。

 

同馬は父よりも筋肉が豊富で

ふっくらと見せるタイプですが

その皮膚の薄さや柔軟性に加え

低重心なところが似ています。

 

まだ現役ですので現時点では

どんな未来になるのかは不明ですが

同じオーナーの所有馬でもあり

楽しみが大きい存在と言えます。

 

既に函館2歳ステークスでは

キズナ産駒のビアンフェが勝っていますが

役者ぞろいのディープの子どもたちなら

その血を広げていけることでしょう。

 

 

☆キングカメハメハについて

 

では次にキングカメハメハ産駒ですが

こちらはディープインパクトとは違って

元々自身が雄大な馬体で

他を圧倒していたタイプでした。

 

はしくれが同馬を初めて見たのが

3戦目の中山の京成杯でしたが

「こんなスゲエ馬が負けるわけがない」

と息巻いて単勝で爆死しました。

 

後にも先にもこの馬の敗戦は

たった一回この時だけでしたが

この敗戦のために疑心暗鬼になり

同馬では勝負しづらくなったのでした。

 

それはさておき代表産駒はと言えば

ロードカナロアをはじめ粒ぞろいですが

このロードカナロアがアーモンドアイを

既にこの世に送り出してきました。

 

ロードカナロアの産駒傾向としては

スラっとお腹が絞れたスレンダーで

それでいて前後肢に筋肉量を

備えられる未来型の馬体です。

 

成長力に特に良いところがあり

3歳夏から一段と伸びてきます。

距離も融通が利く馬体で

これからはトップを走ることでしょう。

 

また産駒傾向で似るタイプに

オルフェーヴル産駒が挙げられますが

こちらよりスレンダーでありながら

肉付きが良いという特徴があります。

 

非サンデー系でもあることから

多くの繁殖牝馬にも合いそうで

これから益々活躍してきそうな

そんな予感を抱く種牡馬です。

 

またキングカメハメハ自身に似ている

馬は意外と見当たりませんが

馬格のあるところが伝わっているので

他の子どもたちにも注目したいです。

 

ということで・・・

 

今回は2頭の名種牡馬の死から

今後を想像して参りましたが

考えるに今よりも競走馬の

大型化が進んできそうです。

 

馬場も改修されて時計が速くなり

競馬が変わってきていますが

産駒傾向が大型化すると

よりその傾向が顕著になるでしょう。

 

ノーザンファームでのセレクトセールで

「日本馬は中距離以上では世界最強」という

コメントを残したバイヤーもいて

スピードの絶対値は高まりそうです。

 

こうして変わっていく馬体事情に

振り落とされないようにするには

日々変わりゆく馬体を見つめながら

研鑽を積んでいくほかはありません。

 

時代や常識は変わっていくもの―

それを忘れずにいたいと思います。

そして飽くことなく相馬眼を磨いて

皆様のお役に立ちたいと思います。

 

*はしくれの相馬眼を駆使

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