地力。
体質が弱くダート戦からの競馬を積んできたヴェラアズールが、一気のGⅠ制覇を果たした外国馬参戦のジャパンカップ。
異色の経歴、初のGⅠと、そびえる壁を打ち破りましたが、旬の馬体で並み居る強豪の間隙をついて走り抜きました。
GⅠ制覇で今後のローテも余裕が持てることになりましたが、馬体も優れた馬が多かったジャパンカップを回顧致しましょう。
はしくれ
ジャパンカップ2022着順
優勝馬ヴェラアズール
2着馬シャフリヤール
3着馬ヴェルトライゼンデ
ジャパンカップ2022予想結果
本命◎ヴェラアズール
買い目=単勝&複勝各300円、計600円
予想結果=的中:単勝450円×3=1350円・複勝160円×3=480円
パドックロード配信結果
〇1着→◎2着→▲5着→☆11着でした。
のりしお
はしくれ
のりしお
◎1着→〇2着→▲3着→☆5着
☆1着→◎2着→〇3着→▲6着
〇1着→◎2着→▲5着→☆11着
はしくれ
のりしお
はしくれ
目次
ジャパンカップ2022結果・馬体診断
優勝馬ヴェラアズール
まず優勝馬ヴェラアズールです。
同馬は京都大賞典時より全体が引き締まっていましたが、厚みがあり、懐の深さではナンバーワンの仕上げにありました。こうした馬は障害レースなどタフな条件で強い馬ですが、同馬はトモも突っ張るほどに見せ、毛ヅヤも光る好仕上がりでした。
スタミナ・パワー双方に優れた大きなトモと大きな骨格で、器の良さ、柔軟性の高さ、どちらも特筆ものと言えましょう。前走強い競馬を消化して更に充実しきっていたことは、短期放牧も含め、陣営の管理能力の高さゆえでしょう。
これに同馬の成長曲線がピークを描いたことも噛み合って、ダブル本命もあって良いほどの、うっとりとする仕上げにありました。個人的にもナリタトップロード主戦だった渡辺薫彦騎手、現調教師がGⅠを勝って胸があたたかくなる結果でした。
2着馬シャフリヤール
2着馬はシャフリヤールです。
同馬は今回コメント入りでの本命馬選出となりましたが、毛ヅヤも冴え、同馬史上最も好仕上がりにあったと思います。特に下腹部がきっちり絞れてスッキリした馬体になりましたし、バランスよく、落ち着いた歩様から、気迫溢れる仕上げにありました。
昨年より一段上と言える引き締まった馬体をしていますし、これほど毛ヅヤが冴えていたことは、ダービー時でもない仕上がりでした。枠の差もあって、最後は苦しい競馬のなか良く伸びていましたが、全力を出せた走りはこの点、仕上げの良さが出たと言えるでしょう。
3着馬ヴェルトライゼンデ
3着馬はヴェルトライゼンデです。
同馬は前走時から仕上がって良好な状態に見えましたが、何分、他の2頭が気になって選出からは漏れてしまいました。前走から見て、特に全体が引き締まった点が良かったですが、元気いっぱいという歩様からも、やる気が感じられる仕上げでした。
同馬も中々使えず苦しい時期もあったことかと思いますが、間隔が開いたなかでもこうして結果が出せるのだから凄いです。2歳戦時から万能タイプと評価してきた馬ではありますが、ダービーを含め、スタミナの高い、バランスタイプの馬と言えましょう。
のりしお
はしくれ
当レースでもご期待をくださり、誠にありがとうございました。人気・不人気に構わずとことん、選び抜いていきたいと思います
ジャパンカップ2022結果・回顧
レース動画
レース後の感想
今回は馬体を重点にして予想を展開したところですが、パドックでもうっとりとするほどの好馬体にあった勝ち馬でした。予想時にはアーサーの奇跡からゲストを招くことにしていますが、アーサー自身、ダートで勝ち上がるサクセスストーリーになっています。
この点にははしくれの持っているスタミナ論が根拠にありますが、ヴェラアズールが勝ってくれたことで、実証された理論となりました。上り最速計時の連続とダートで鍛えられた強心臓、これら地力の集約の結果が今回の結果だと思われます。
のりしお
はしくれ
騎手のコメント
1着R.ムーア騎手・・・「再び日本に来られたことを、心より感謝致します。直線で何度か前が詰まってヒヤッとするシーンがありましたが、前が開いてからは手応えもよく、勝てると思いました。馬に跨った時から背中もよく、良い馬だと思いました。日本最高のレースを勝って、素晴らしいです」
1着白老ファーム:下山田歩氏・・・「直線万事休すと思い、前が開いてから声が出ました。どっしりとした兄弟と比べて、シャープで見栄えのしない馬でした。体調面も弱い馬でしたし、ダートから使ってきました。関係者の皆様のご尽力に、心から感謝致します。この勝負服での重賞勝利は久し振りで嬉しいです」
2着C.デムーロ騎手・・・「スローペースで団子状態と、外々を回っていくしかありませんでした。直線で外にもたれてしまいましたが、しっかり走ってくれました」
2着藤原英昭調教師・・・「ダービーを獲らせてくれたエイシンフラッシュの仔にやられてしまいましたね。今日は仕上がっていましたし、競馬も100点でした。相手が120点でした」
3着D.レーン騎手・・・「内の枠からいいスタートを切って、ペースが遅いなか、いいレースができました。満足できる競馬でしたが、2頭が強かったです」
4着杉山晴紀調教師・・・「今日は悔しい気持ちの方が大きいです。直線前が壁になりました。あれが開いていたら突き抜けていたと思います。これまでの2戦は雨の影響があったと思います」
5着川田将雅騎手・・・「何より結果が出せなかったのが残念です。申し訳ありません」
のりしお
はしくれ
ジャパンカップ2022結果データ
勝ちタイム=2分23秒7(良)
前半1000m通過=61秒1
ペース=スローペース(3秒1差:前後半1000m比較)
勝ち馬上がり3ハロン=33秒7(最速)
レース上がり3ハロン=34秒2
4コーナー通過順位=10→12→4
クッション値(当日午前7時)=9,3(標準)
おわりに
今回は走破タイムがどれほど伸びるかも心配していましたが、馬場の割にはペースも遅くなり、想定内の結果となりました。これで優勝のヴェラアズールには6戦連続上り最速と、芝での上り最速連続を更新する結末となりました。
やはりこのことは最後も余力が残らなければ有り得ない記録で、見た目通りの旬を迎えている同馬の馬体があればこそでしょう。タイムとしてはシュヴァルグランによる5年前のタイムと同タイムで、前走京都大賞典からのローテも良かったのだと思います。
のりしお
はしくれ
パドックロード会員の皆様、ご声援ありがとうございました。温かいご声援に感謝して、配信に邁進して参ります。
はしくれ
のりしお